原子設定ファイルnonrelの更新

NhCl6_potmap_400

 

ヘキサクロリドニホニウム(III)酸イオン [NhIIICl6]3- (Oh対称) の DV-Xα分子軌道計算を行い、静電ポテンシャルマップをVESTAで描きました。

 

DV-Xαプログラムでは F01 を作成後、MAKEF05 を実行すると、F05 が自動的に作成されます。

F01 に書かれている内容は、原子番号と原子座標のみです。

プログラム MAKEF05 は、C:\dvxa\data\nonrel というファイルを参照し、F01 に書かれている原子番号に該当する元素について「計算に使用する原子軌道、電子配置・エネルギー固有値」の初期値を F05 に書き出します。

 

DV-Xα法プログラムSCATは使用できる原子軌道 [主量子数、方位量子数、磁気量子数] に制限がありませんし、原子数、電子数にも制限がありません。

 

すなわち、nonrel に、対応する原子番号の原子の初期データが書かれてさえいれば、どんな元素でも MAKEF05 により F05 を作成することができ、SCAT計算を実行できます。

 

原子設定ファイルnonrelは従来、原子番号1番の水素(H)から94番のプルトニウム(Pu)までしか、データが書かれていませんでした。

 

今回、原子番号95番のアメリシウム(Am)以降、原子番号172番のウンセプトビウム(Usb)まで、nonrel に原子の初期データを追加して書き込みました。

 

改定版 nonrel は、以下のURL で、ダウンロードできます。

http://www.chem.ous.ac.jp/~gsakane/nonrel/nonrel

 

作業報告については、以下の報告書にまとめてあります。

岡山理科大学情報処理センター研究報告第35号(2014年)

 

ダウンロードしていただいた nonrel を、お使いのDV-Xα計算環境

C:\dvxa\data\nonrel

に上書きしていただければ、ニホニウム(Nh)、モスコビウム(Mc)、テネシン(Ts)、オガネソン(Og)など、周期表のどの元素でもSCAT計算でお使いいただけます。

 

重原子の電子状態計算は、本来相対論版DV-Xαプログラムで行う必要がありますが,今回は非相対論版DV-Xαプログラム用原子設定ファイルnonrelの改訂です。

 

相対論版DV-Xαプログラム用原子設定ファイルの拡張は、今後、spd部会で作業していく予定にしております。

 

ヘキサクロリドニホニウム(III)酸イオン [NhIIICl6]3- (Oh対称) の DV-Xα分子軌道計算は、以下のブログで紹介しております。

 

坂根弦太のDV-Xα&VENUS日誌

ヘキサクロリドニホニウム(III)酸イオンの電子状態計算